
「アロマティカスをお庭いっぱいに広げたい!」と考えている方は多いはずです。丸っこい葉っぱと爽やかな香りは、一度触れると病みつきになりますよね。でも、ネットでは「庭に植えてはいけない」という声もちらほら聞こえてきます。
この記事では、なぜアロマティカスを地植えすると失敗しやすいのか、その理由と上手に育てる秘訣を分かりやすくお伝えします。
- 庭にアロマティカスを植えてはいけないと言われる理由は冬の寒さで全滅するから
- 夏の蒸れによってアロマティカスが枯れるのを防ぐポイント
- 冬の寒さから守ってアロマティカスを全滅させないための管理
- 蒸れや枯れを避けて庭で元気に育てるための上手な方法
- まとめ:冬の寒さと夏の蒸れに気をつければアロマティカスは怖くない
庭にアロマティカスを植えてはいけないと言われる理由は冬の寒さで全滅するから
「地植えにしたら一晩で枯れてしまった」という悲しい経験をした人は少なくありません。見た目がハーブのように丈夫そうに見えますが、実は日本の冬の寒さにはめっぽう弱い植物なのです。ここでは、冬の寒さがアロマティカスにどんなダメージを与えるのかを具体的にお話ししますね。
5℃を下回ると一気に株が弱ってしまう
アロマティカスが元気に過ごせる温度には、はっきりとした境界線があります。一番の目安は10℃で、これより寒くなると成長がぴたっと止まってしまいます。5℃を下回る環境に置かれると、株全体がぐったりとして元気がなくなってしまいます。
もともと南アフリカなどの熱帯地域で育つ植物なので、日本の冷え込みには慣れていません。多肉植物のような厚い葉っぱに水をたくさん溜めているため、冷たい風に当たるとすぐにダメージを受けてしまいます。冬の間、お庭にそのままにしておくのは、薄着で雪山に登らせるようなものなのです。
霜が降りた途端に葉が真っ黒に腐る理由
冬の朝、地面に霜が降りるような日は特に注意が必要です。アロマティカスは霜に当たると、たった一晩で葉っぱが真っ黒に変わってしまいます。一度真っ黒になって腐ってしまった葉は、もう二度と元の綺麗な緑色には戻りません。
これは葉の中に含まれる水分が凍ってしまうことが原因です。水分が凍ると細胞が壊れてしまい、解けた時にそのままドロドロに溶けてしまうのです。見た目が一気に悪くなるだけでなく、茎まで腐ってしまうと株全体が死んでしまいます。以下の症状が出たら、寒さで限界を迎えているサインです。
- 葉っぱの表面が水っぽく透けてきた
- 触るとすぐにポロポロと葉が落ちる
- 茎の根元が茶色くなって柔らかい
日本の冬を屋外で越すのが難しい地域とは?
正直に言うと、日本のほとんどの地域でアロマティカスの外での冬越しは難しいです。沖縄や小笠原諸島のような、一年中暖かい場所以外では「地植えのまま冬を越す」のは避けた方が無難でしょう。関東や関西でも、最低気温が氷点下になる日は珍しくありません。
「うちは暖かい地域だから大丈夫」と思っていても、突然の寒波で全滅することもあります。地植えにする場合は、冬が来る前に対策をすることが絶対条件になります。冬の寒さを乗り切るためのポイントを整理しました。
- 10℃を切る前に暖かい場所に移動させる
- 地植えの場合は10月後半には掘り起こす準備をする
- 寒風が直接当たる場所には絶対に置かない
夏の蒸れによってアロマティカスが枯れるのを防ぐポイント
アロマティカスにとって、冬の寒さと並んで怖いのが「夏の蒸れ」です。日本の夏は湿気が多くてジメジメしていますよね。これが乾燥を好むアロマティカスにはとっても辛い環境なんです。ここでは、夏を元気に乗り切るためのコツを紹介します。
梅雨の長雨から守るための排水対策
アロマティカスの葉っぱは、水を溜め込むタンクのような役割をしています。そのため、土の中にいつまでも水がある状態を嫌います。梅雨の時期に長雨にさらされ続けると、根っこが酸欠を起こして腐ってしまいます。
お庭に植えるなら、周りより少し高く土を盛った場所に植えてあげましょう。こうすることで、雨が降っても水がすぐに流れていき、根っこを守ることができます。また、雨が直接当たらない軒下のような場所を選んであげるのも、枯らさないための知恵です。
茎を腐らせないための風通しを作る切り戻し
アロマティカスは春から秋にかけて、ものすごい勢いで成長します。放っておくと葉っぱが重なり合い、株の中がジャングルのようになってしまいます。葉が込み合って風が通らなくなると、その中だけ湿度が高くなり、茎が腐る原因になります。
「もったいない」と思わずに、ハサミでどんどん枝を切り戻してあげてください。株の下の方まで光が届くようになり、風が通り抜けるスペースを作ることが大切です。切った枝は料理に使ったり、お部屋に飾ったりして楽しめますよ。剪定のタイミングは以下を目安にしてください。
- 隣の枝と葉っぱがぶつかり合っている時
- 株の下の方の葉っぱが黄色くなってきた時
- 湿気が多くなる梅雨入りの直前
水はけの良い土を作るための具体的な配合
お庭の土が粘土質で水が溜まりやすい場合は、土を入れ替える必要があります。アロマティカスが一番喜ぶのは、サラサラとした水はけの良い土です。地植えにする場所には、あらかじめ改良用の資材を混ぜ込んでおきましょう。
具体的には、川砂やパーライトといった、水通りを良くする材料を混ぜるのがおすすめです。市販の「多肉植物の土」をそのまま混ぜてしまうのも手軽で良い方法です。水やりをした時に、スーッと水が吸い込まれていくような土を目指しましょう。
冬の寒さから守ってアロマティカスを全滅させないための管理
冬にお庭のアロマティカスが全滅するのを防ぐには、早めの行動が大切です。寒くなってから慌てて動くのではなく、植物のペースに合わせて環境を変えてあげましょう。ここでは、冬を無事に越すための具体的な手順をまとめました。
11月までに鉢上げして室内へ避難させる手順
お庭に植えていたアロマティカスを助けるには、鉢に植え替えて家の中に入れる「鉢上げ」が必要です。タイミングは最低気温が10℃を下回るようになる11月頃までに行いましょう。冬の間だけは暖かいお部屋の中で、家族と一緒に過ごさせてあげてください。
お庭から掘り起こす時は、根っこを傷つけないように少し大きめに土をすくい上げます。鉢に植え替えた後は、いきなり暖かい部屋に入れるのではなく、数日間は日陰で休ませてあげると株が落ち着きます。家の中に入れる前に、虫がついていないかチェックするのも忘れないでくださいね。
室内で冬越しさせる時の日当たりと温度
お家の中に入れた後は、一番日当たりの良い窓際に置いてあげましょう。アロマティカスは日光が大好きなので、光が足りないとひョろひョろと弱々しく伸びてしまいます。理想的なのは、常に15℃前後の温度が保たれている明るいお部屋です。
ただし、夜の窓際は外の冷気が伝わって意外と冷え込みます。夜の間だけは窓から少し離して、お部屋の真ん中の方へ移動させてあげると安心です。暖房の風が直接当たると葉っぱが乾燥しすぎて傷んでしまうので、エアコンの向きには注意してあげてください。
冬の間の水やりは「乾かし気味」にするコツ
冬のアロマティカスは、あまりお水を必要としません。気温が低いと成長がゆっくりになるので、夏と同じように水をあげると根っこが腐ってしまいます。土の表面が乾いてからさらに2、3日待って、少し控えめに水をあげるのが冬越しのコツです。
水やりをする時は、お天気の良い日の午前中を選びましょう。夕方にあげると、夜の間に冷え込んで根っこが冷えてしまいます。葉っぱを少し触ってみて、弾力があるうちはお水が足りている証拠です。以下のポイントを意識してみてください。
- お水は鉢の底から出るまでたっぷりとあげない
- 冷たすぎる水ではなく、常温に近い水を使う
- 受け皿に溜まった水は必ずすぐに捨てる
蒸れや枯れを避けて庭で元気に育てるための上手な方法
「どうしてもお庭にアロマティカスを植えたい!」という願いを叶える方法もちゃんとあります。一年中ずっと植えっぱなしにするのではなく、賢く育てることで、失敗のリスクをぐんと下げることができます。ここでは、お庭で楽しむためのとっておきの方法を紹介します。
3月下旬から10月までの期間限定で地植えを楽しむ
冬の寒さが苦手なら、暖かい時期だけお庭に出してあげる「期間限定の地植え」が一番おすすめです。桜の花が散って暖かくなる3月下旬から、霜が降りる前の10月までをお庭で過ごさせます。この期間であれば、アロマティカスは驚くほど元気に成長し、お庭を爽やかな香りで満たしてくれます。
鉢のままお庭の土に埋める「沈め鉢」という方法も便利です。これなら、寒くなってきたら鉢をひょいと持ち上げるだけで家の中に避難できます。根っこが鉢の外に飛び出してしまうこともありますが、冬を越すためだと思って割り切りましょう。
直射日光による葉焼けを防ぐ置き場所の選び方
お庭に植える場所は、日当たりが良ければどこでもいいわけではありません。特に真夏の強烈な太陽は、アロマティカスには少し刺激が強すぎます。一日中お日様が当たる場所よりも、午前中だけ光が当たるような「半日陰」がベストポジションです。
強い日差しに当たりすぎると、綺麗な緑色の葉っぱが黄色っぽく変色する「葉焼け」を起こしてしまいます。明るい日陰や、高い木の木漏れ日が当たるような場所を探してあげてください。心地よい場所を見つけてあげれば、葉っぱの香りの強さもぐんと増していきますよ。
万が一に備えて挿し木でバックアップの苗を作る
アロマティカスは「増やすのがとっても簡単」な植物です。お庭の株が万が一枯れてしまった時のために、予備の苗を作っておくことを強くおすすめします。ハサミで切った茎をコップの水に差しておくだけで、1週間から2週間ほどで白い根っこが出てきます。
根っこが出てきたら小さな鉢に植えて、お部屋の中で育てておきましょう。これがあれば、お庭の株が冬に全滅してしまっても、春にまた新しい苗を植えることができます。お友達にプレゼントしても喜ばれますよ。挿し木のポイントは以下の通りです。
- 元気な若い茎を5センチから10センチくらい切る
- 水に浸かる部分の葉っぱは丁寧に取り除く
- 根っこが出るまでは直射日光の当たらない明るい日陰に置く
まとめ:冬の寒さと夏の蒸れに気をつければアロマティカスは怖くない
アロマティカスを庭に植えてはいけないと言われる本当の理由は、日本の気候がこの子にとって少し厳しいからでした。でも、その特徴をしっかり理解してあげれば、決して育てるのが難しい植物ではありません。最後に大切なポイントをおさらいしましょう。
- 耐寒温度は10℃なので、5℃を下回る日本の冬に外に置くと全滅する
- 霜に当たると一晩で葉が真っ黒に腐るため、11月には室内に取り込む
- 多湿に弱いため、梅雨や夏の蒸れを防ぐために土の排水性を高める
- 成長が早いので、こまめに枝を剪定して風通しを良くしてあげる
- 冬の間は水やりを控えめにして、暖かい日当たりの良い窓際で管理する
- 万が一の全滅に備えて、挿し木で予備の小さな苗を作っておく
アロマティカスの爽やかな香りは、私たちの心を癒してくれます。季節ごとの少しの気遣いがあれば、毎年元気にその姿を見せてくれますよ。ぜひ、あなたのライフスタイルに合った方法で、この可愛らしい植物との暮らしを楽しんでみてくださいね。