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斎藤純容疑者の経歴は?年齢・出身校や承諾殺人の定義も解説

2025年6月、さいたま市のマンションで行方不明だった女性の頭蓋骨が発見され、無職の斎藤純容疑者(逮捕当時31歳)が逮捕されました。

事件の猟奇性に加え、「承諾殺人」という聞き慣れない罪名も注目を集めています。

この記事では、斎藤純被告のプロフィールや経歴、事件の経緯、承諾殺人の定義と刑罰の重さまで整理して紹介します。

斎藤純容疑者のプロフィール

まず、確認できている基本情報を整理します。

項目 内容
氏名 斎藤純(さいとう じゅん)
逮捕時年齢 31歳(2025年6月時点)
裁判時年齢 32歳(2026年時点)
職業 無職
住所 埼玉県さいたま市大宮区
家族構成 両親と同居
適用罪名 承諾殺人、死体遺棄、窃盗など

両親は捜査に対して「全然知らなかった」と語り、関与を否定しています。

事件が発覚した経緯

事件が表に出たきっかけは、殺人事件そのものの捜査ではありませんでした。

2025年5月、斎藤純容疑者が別の女性のスマートフォンを盗んだ窃盗容疑で逮捕されたことが発端です。

その後の家宅捜索で自宅マンションから宮本果歩さん(当時21歳)の頭蓋骨が発見され、2025年6月16日に殺人容疑で再逮捕されました。

部屋には宮本さんの頭蓋骨のほか、他の女性のものとみられる頭蓋骨も複数発見されています。

斎藤容疑者はこれらのうち宮本さん以外のものについて「ネットで購入した」と説明しており、他の女性の殺害については否定しています。

宮本さんは2018年1月に行方不明となっており、実に7年以上が経過してから事件が発覚したことになります。

逮捕時の年齢と現在の年齢

逮捕時の2025年6月時点では31歳で、2026年の公判では32歳になっています。

事件が起きた2018年当時は24歳前後だったとみられており、若くして計画的な犯行に及んでいたことがわかります。

出身校・学歴はどこまで判明している?

斎藤純被告の出身校について、公式に発表された情報はありません。

住所がさいたま市大宮区であることから、地元の公立小・中学校へ通学していた可能性が高いと推測されていますが、特定には至っていません。

高校・大学についても同様に不明で、確認できる学歴情報はほとんどない状態です。

逮捕時の職業が「無職」であったことから、社会的なつながりが希薄な環境にいたと考えられています。

唯一確認されているのは、親友のA氏が取材に語った「中学時代を境に変わっていった」という証言です。この点は後述する生い立ちの項目で詳しく触れます。

「小学生の頃から人を殺したかった」供述の中身

2026年3月18日に行われた初公判で、斎藤純被告は起訴内容を「間違いありません」と認めました。

検察側は冒頭陳述のなかで、「斎藤被告は小学生の頃から人を殺したいと思うようになった」と主張しています。

さらに、同年4月の被告人質問では、斎藤被告自身が「小さい頃から殺人衝動があり、ほぼ毎日思っていた」と述べました。

また、「中学生の頃に同級生の首をナイフで刺したことがある」「駅で見かけた女性の後をつけ、襲ったことがある」とも供述しており、殺人衝動は長年にわたるものだったことがうかがえます。

さらに「2017年に座間市で起きた9人殺害事件(座間9人殺害事件)を見て、自宅で人を殺して遺体を処理したいと考えるようになった」と検察側は指摘しています。

つまり、衝動を長年抱えながら、より「捕まりにくい方法」を探し続けた末に実行に至ったという構図です。

SNSで自殺願望者を探した手口

斎藤被告が行き着いたのが、「自殺願望者を探す」という方法でした。

捜査への供述では「通り魔をして人を殺すのはリスクが高いと思い諦めた。自殺願望者であれば警察の捜査も私まで届かず、好都合だった」と語っています。

実際にSNSで自殺願望を持つ女性を探し、宮本果歩さんと知り合い、2018年1月にさいたま市の自宅マンションへ呼び寄せて殺害しました。

「合意があれば捕まりにくい」という計算のもとで動いていた点が、後の裁判での争点にもつながっていきます。

また検察側は、斎藤被告が2015年に神奈川・横浜市の女性(Bさん)についても承諾のうえで殺害していたとして、複数件で起訴しています。こちらは当時、神奈川県警が自殺として処理していた事案でした。

被害者への周到な口封じ

宮本果歩さんを呼び寄せる際、斎藤被告は事前にいくつかの工作を施しています。

具体的には以下のような行動が確認されています。

  • 宮本さんに「住み込みのバイトに行く」という手紙を書かせた
  • 居場所を特定されないよう、SIMカードを抜くよう指示した
  • 睡眠薬で眠らせた後、ロープで首を絞めて殺害した

行方不明として届け出がなされても捜索が難航するよう、事前に環境を整えていたことがわかります。

殺害後は遺体を自宅で解体し、頭蓋骨を棚に「飾る」形で保管していました。

こうした行動の計画性が、裁判で検察が「言葉巧みに誘導した」と主張する根拠のひとつになっています。

被害者2人との関係と事件の全容

斎藤純被告が起訴された殺人件数は2件です。

時系列を整理すると、以下のようになります。

件目 時期 被害者 場所 備考
1件目 2015年 神奈川県横浜市の女性(Bさん) 不明 当時、神奈川県警が自殺として処理
2件目 2018年1月 宮本果歩さん(当時21歳) さいたま市大宮区の自宅マンション 睡眠薬+ロープで絞殺・遺体を解体

2人ともSNSを通じて知り合っており、いずれも「承諾を得た」という形を取っていた点が共通しています。

宮本さんの遺族は「娘はおもちゃじゃない」と法廷で悲痛な訴えを述べており、遺族感情は非常に強いものがあります。

部屋に飾られていた頭蓋骨

家宅捜索で斎藤被告の部屋から発見された頭蓋骨は、宮本さんのもの1つだけではありませんでした。

複数の女性のものとみられる頭蓋骨が、いずれも自室の棚に「飾られた」状態で見つかっています。

斎藤被告は宮本さん以外の頭蓋骨については「ネットで購入した」と説明していますが、捜査当局は引き続き他の被害者の有無について調べを進めました。

宮本さんの骨は頭蓋骨以外にも複数見つかっており、遺体が自宅で解体されていたとみられています。

承諾殺人とは?殺人罪との違い

この事件で適用された「承諾殺人」という罪名は、日常ではほとんど耳にしない言葉です。

承諾殺人罪は刑法202条に規定されており、「被害者の承諾(同意)を得て殺害した場合」に適用されます。

法定刑は「6ヶ月以上7年以下の懲役または禁錮」で、通常の殺人罪(死刑または無期もしくは5年以上の懲役)と比べると、大幅に軽くなっています。

罪名 根拠条文 法定刑
殺人罪 刑法199条 死刑・無期懲役・5年以上の有期懲役
承諾殺人罪 刑法202条 6ヶ月以上7年以下の懲役または禁錮
嘱託殺人罪 刑法202条 6ヶ月以上7年以下の懲役または禁錮

嘱託殺人との違い

承諾殺人と嘱託殺人は同じ条文(刑法202条)に規定されていますが、「誰が申し込んだか」という点で異なります。

簡単に言うと、次のような違いです。

  • 承諾殺人:加害者が殺害を申し出て、被害者が同意した場合
  • 嘱託殺人:被害者が殺害を依頼し、加害者がそれに応じた場合

斎藤被告のケースでは、加害者側が自殺願望者をSNSで探して接触しているため、被害者が自ら依頼した「嘱託殺人」よりも加害者の主導性が強い、という点が裁判での焦点になりました。

「同意があれば無罪」にならない理由

「被害者が同意していたなら、なぜ犯罪になるのか」と感じる人もいるかもしれません。

日本の刑法は、生命を個人が自由に処分できる権利として認めていません。

つまり「死んでもいい」という本人の意思があったとしても、それを実行した側は罪に問われます。

同意があれば刑が軽減される余地はありますが、完全に無罪になることはなく、承諾殺人罪として処罰の対象になります。

この考え方は、自殺幇助や安楽死をめぐる議論とも関連しており、「生命は個人だけが守るべき利益ではなく、社会的に保護されるべき利益でもある」という法的立場が背景にあります。

検察が「承諾殺人」を争った理由

斎藤被告は一貫して「合意の上での行為だった」と主張していますが、検察側はこれに対して「同意は有効ではない」と主張しています。

2026年6月17日の公判で検察は「言葉巧みに被害者を誘導し、希死念慮を高めた上で殺害に至らせた」と指摘しました。

刑法上、承諾殺人が成立するためには被害者の同意が「真意に基づく固い決意」である必要があると解釈されており、誘導や操作によって引き出された同意は有効ではない、という考え方があります。

斎藤被告が被害者に「住み込みバイトの手紙を書かせた」「SIMカードを抜かせた」といった行動を取らせていた点は、被害者の判断が誰かの指示の下に置かれていたことを示す証拠として捜査・裁判で重視されました。

座間9人殺害事件でも同様の「被害者がSNSで自殺を望んでいた」という状況がありましたが、あちらでは殺人罪が適用され、死刑判決が確定しています。斎藤事件との違いは「被害者数」「遺体の取り扱い」「起訴罪名の選択」などの点にあり、後述する比較のセクションで整理します。

懲役13年の求刑と判決の見通し

2026年6月17日に行われた公判で、検察側は斎藤純被告に懲役13年を求刑し、審理は結審しました。

承諾殺人罪の上限は7年なのに、なぜ13年の求刑になるのか、疑問に思う人も多いでしょう。

これは、複数の罪が合算されているためです。承諾殺人(2件)に加え、死体遺棄、窃盗などの罪も起訴されており、これらが刑事裁判で合算されて求刑が積み上がっています。

刑法上、複数の罪が競合する場合は「併合罪」として処理され、最も重い罪の1.5倍まで刑を加重できる規定があります。

判決はさいたま地裁(井下田英樹裁判長)で言い渡される予定です。

検察側は法廷で「他に類を見ない悪質な犯行」と指摘しており、量刑についての判断が注目されています。

被害者の母親は「一生かけて償ってほしい」と法廷で述べており、遺族側は重い刑を求めています。

斎藤純被告と座間事件の違い

斎藤事件と座間9人殺害事件は、どちらも「SNSで自殺願望者と接触して殺害した」という点で共通しており、比較されることが多いです。

ただ、いくつかの点で大きく異なります。

比較項目 斎藤純被告 白石隆浩(座間事件)
被害者数 2人(起訴分) 9人
適用罪名 承諾殺人罪 殺人罪
求刑・判決 懲役13年(求刑) 死刑(確定)
遺体の処理 自宅で解体・頭蓋骨を保管 自宅で解体・生ゴミとして廃棄
SNS上の接触方法 自殺願望者を探して接触 自殺願望者を探して接触

座間事件では「被害者を死に向かわせた主体は加害者だ」と判断され、被害者の同意は意味をなさないとして殺人罪が適用されました。

斎藤事件でも検察は同様の論理を展開しましたが、罪名は承諾殺人罪での起訴となっており、この選択の背景については裁判の記録に基づく詳細な検証が今後も続くとみられます。

生い立ちと家族に関する情報

斎藤純被告の生い立ちについては、10代からの親友A氏が週刊誌の取材に応じており、一部が明らかになっています。

A氏によると、ターニングポイントは中学時代だったといいます。

「お兄さんがバイク事故で亡くなった。純は『宗教のせいで兄貴が死んだ』と口にしていた」というのがA氏の証言です。

斎藤被告は20歳頃にA氏へ、ある宗教と自身の願望の間で苦しんでいることを涙ながらに打ち明けたこともあったとされています。

ただし、この宗教が具体的に何を指すのかについては、現時点で公開情報の範囲では確認できていません。

社会との接点が少なかった

斎藤被告は逮捕時に無職で、両親と同居していました。

対面での人間関係をほとんど持たず、外部との接触はSNSが主体だったとみられています。

「自殺願望者をSNSで探した」という行動パターンからも、オンライン上でのみ他者と関わり、その関係性を犯行に利用していた様子がうかがえます。

家族はマンション内で斎藤被告と同居していましたが、「何も知らなかった」と述べており、日常生活の中で異変を察知する機会は限られていたようです。

こうした閉じた環境のなかで長年にわたって殺人衝動を抱え続け、座間事件を「参考」にして実行に移ったという経緯は、事件の構造として非常に重要な要素です。

まとめ:斎藤純被告の経歴と承諾殺人の概要

斎藤純被告は埼玉県さいたま市在住の無職で、2018年に21歳の女性をSNSで知り合ったうえで承諾殺人した罪などで起訴されています。

幼少期からの殺人衝動、座間事件を参考にした計画的な犯行、そして「承諾殺人」という法的な構造が重なり合った事件です。

承諾殺人罪は刑法202条に基づく罪で、法定刑は7年以下ですが、今回は複数件の罪が合算されて懲役13年が求刑されました。

「同意があっても犯罪になる」という刑法の考え方は、この事件を理解するうえで欠かせない視点です。

判決の行方は今後も注目されます。